美しくさばいてバラバラになった蟹をお皿にのせていただくのもよいけれど、
せっかくまるごと1杯あるなら、どーんとそのまま食卓にだして、その場で
さばいてみんなで楽しく食べてみませんか。民宿ちひろのご提案です♪
テーブルに新聞紙やチラシなどを敷き、蟹を置きます。
カラを切るための園芸用ハサミ、身をほじるための蟹フォークを用意してください。
おしぼりはいくつか手元に置いておくと便利です。
また、さばいている途中で出るカラなどのゴミを入れる器を
用意するのをお忘れなく!
蟹を裏返し、腹の真ん中下部についている
三角形の腹節、通称「ふんどし」の部分をはずします。
めりめりっと下へ引きはがすようにしてください。
はがしたふんどしの根元には、カニみそがついている
ことがあります。カニみそは蟹フォークなどでこそげとり、
ちょっと味見をしてみたり、腹にあいた穴から甲羅の中へ
おとしこんでおいたり、無駄にしないようにしましょう!
裏返しの状態で、左右の脚をそれぞれひとまとめにしてしっかり握り、
甲羅の中央にむかってバキッと折りたたみます。
腹の真ん中が割れ、胴が二つ折になります。すこし力がいるので、がんばって!
つづいて、脚すべてを片手にまとめて持ち、もう一方の手で甲羅を押さえましょう。
そして、脚と胴の全体を上にひっぱり、慎重に甲羅からはずします。
胴についたカニみそはそのままにしておくと落ちやすいので、
フォークでかるくかき出して甲羅におとしておきましょう。
胴部分についたエラや薄皮などは、指でとりのぞいておきましょう。
これで、蟹は甲羅部分と、脚と胴のセットが左右2つ、計3つのパーツに
わかれました。このあとの手順では、それぞれのパーツを
食べやすく処理していきます。
全ての脚を、胴と切りはなしてゆきます。
カラが固いので、ハサミの扱いにはお気をつけて!
脚を切るときは胴との付け根の関節部分ではなく、関節より
1〜2cm先の、もっとも太くなっている部分でカットします。
関節の、胴の方に残った身はフォークでかき出して、甲羅のかにミソの中に
落としこんでおきましょう。
まずは、脚のうちの親指を処理してゆきましょう。
親指は、はさみの太い部分で、カットします。
つぎに、はさみの爪のうちの一方を引き抜きます。
動く方の爪を引っ張ると、中の平たい軟骨ごとスポッと抜けます。
つづいて、親指のはさみと脚から、
それぞれスプーンで身をかき出します。
はさみの中の身肉はとくに締まって旨味が凝縮し
美味な食感ですよ!
これで、親指の処理が完成です。
つぎにいよいよ、親指以外の長い脚を処理してゆきます。
親指以外の脚は、まずは2つにわかれるよう、真ん中の関節部分でポキッと折ります。
すると長いスジがでてくるので切れないようにシューっと抜いてください。
つぎに、引き抜いた2つの脚をそれぞれ関節の手前でカットします。
つづいて、根元の方の脚の関節側の断面に、カットした残りの脚
(爪のついた方)をグッと差し込んで、押します。
すると反対側から身がスポッと出てきます。
すべての脚の身を押しだしましょう。
完全に出してしまわず、カラから半分ほど出た状態でとめておくと、
カラを持って食べることができるので手が汚れず便利ですよ!
これで、脚の処理が完成です。
胴の部分を処理してゆきます。
胴は、脚がついていた
関節ごとのスジにそって
分けるようなイメージで、
手で縦にさくように割ります。
だいたいの大きさに分かれれば
大丈夫ですよ。
割った胴から、フォークで身をかき出します。
薄いカラが複雑な形をしている中に身が詰っているので、
丁寧にとり出し甲羅の味噌のうえに乗せましょう。
胴の身だけでも結構な量がありますよ!
長い脚の身はそのまま三杯酢(蟹酢)に
つけてバクっとかじりつきましょう!
いろいろな部位からほぐした細かい身は
甲羅の蟹味噌とざっくり混ぜ、
スプーンですくって食べてみてください。
その美味しさにびっくりするはず!?
これで、蟹一杯をきれいに
さばくことができました。
みんなでワイワイ、
楽しく賑やかにおいしくめしあがれ!